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建築家からの一言
旅好きの30代の夫婦がヨーロッパのアルプスの山裾に建つ家を見て感動し、自分達もあんな家に住みたいと思った。たくさんの望みを抱えて、住宅メーカーを廻り続けて、かなり疲れ気味のところで「暮らし方研究会」に出会い、建ったのがこの家。プランはオープンに、材料は自然素材を、外観はアルプスの家。宝塚の山手に建ち夜景が美しいので、2階にリビング、ダイニング、1階に寝室を配した。素朴な家のようだが、サッシはアンダーセンの2重サッシ、キッチンはオーストリーのチーム7のむく材の物と仲々の凝りよう。ドアも板材で作ったが金物は一級品である。シンプルで大らかな空間をとりあえずつくり、住みながら少しずつ自分達の色に染めていく。そんなことを建築主と設計者は話し合いながら打ち合わせを進めていった。これからは、まず2階リビングにまきストーブを購入してもらい、その前で炎を見ながら、ワインを飲みながら、建築主夫妻と夜遅くまで話をしたいというのが設計者のささやかな夢なのだ。
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