所 在 地 / 京都市北区
家族構成 / 夫婦+子供2人
構造・規模 / 1階 RC造、2.3 階 木造 
敷地面積 / 21.8坪
延床面積 / 29.4坪


建築家からの一言

京町家特有の敷地の左右に隣家が接近していることで、採光・通風を、間口の狭い南北の面で、できる限りとる方法を考える。夏は、南からの風が居間・食堂から吹抜けを通り、3階前室を経て、北面トップライトへと流れ熱気を抜いてくれる。冬は、2階居間・食堂の床暖房が吹抜けを通し、3階の前室・子供室までも暖めてくれる。
1階をRC造とすることで、構造的に自由な間取りが可能になり、2.3階の木造部分は4寸の杉柱、杉梁、シナ合板等の真壁造と、プラスターボード下地クロス貼の大壁造を組みあわせることで防火性能を確保しながら落ち着いた空間をつくり出す。 それぞれのスペースを吹抜けを中心につないでいくことで、空間の視覚的広がりと、採光や通風、暖房といった快適環境を家の隅々までいきわたらせてくれる。 町家の風通し、暗さ、狭さといった問題を解消する手がかりとなる都市型住居の一提案である。