老後のヒント

4.老齢期の住まいの形  
  老齢期を迎え、精神的にも身体的にも楽に暮らせる住宅について、ご高齢の方々や有識者の方々のご意見を伺う機会があり。ました。大多数のご意見は「生活の総てが一つの空間に集約出来れば…」と言うものでありました。
  思考能力や身体能力の衰退は、必需品の在り処や日常行動の面倒さを招きます。生命維持の基本行動である、食べる、休む、寝るなどの行為が一部屋で行えるとしたら、また生活に必要な物が一目で見渡せたら、大変利便な生活が可能となります。シンプルな間取りとシンプルな生活パターンは事故防止にも直結していると言えます。

5.終の棲家考  
  老齢になられても飄々として余生を過ごされた、究極の住宅事例として俳人小林一茶の庵があります。庵を最初に訪れた時、小林一茶さんは「これがまあ 終の棲家か 雪五尺」と言う句を詠まれましたが、人生の最後に暮らした草の庵の感想を詠まれたものです。また、「起きて半畳、寝て一畳」と言う言葉もあります。何れも達観した究極の住まい方を示唆しています。勿論、ご家族がおられる家庭ではここまでシンプルには暮らせませんが、今を流行りの断捨離と同様、人生の終盤にこそ相応しい思考と形だと思えます。
  無駄を省き、必要のエッセンスだけを残す。そして、最後の時まで人生を謳歌する、すてきな生き方だと思われませんか?是非、心に留めておいていただきたいものです。

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