日   時 2019.6.1(土) 13:30〜17:00頃まで
場   所 横尾忠則現代美術館・神戸文学館・旧ハンター住宅
参 加 人 数 12名
テ ー マ 『感性が溢れ出る初夏の一日を…』



横尾忠則現代美術館学芸員からの解説
人食いザメと金髪美女
神戸文学館
旧ハンター住宅内部
旧ハンター住宅前で、記念撮影
「王子動物園」のジャイアントパンダ
  今回のセミナーは、阪急神戸線「王子公園」駅周辺エリアを散策し、先人たちが作った“作品”に出会った初夏の陽気の一日でした。
  まずは、『横尾忠則現代美術館』です。「人食いザメと金髪美女―笑う横尾忠則展」を開催中です。学芸員の方から映像と解説の後に鑑賞スタート。展示会のタイトルに“笑う横尾忠則”とあるように「くすっ」「ニヤリ」と笑ってしまう作品群を3部構成で観せてくれます。「仕組まれた謎」では絵画から発する違和感を、「挑戦する笑い」ではアンリ・ルソーら過去の巨匠のパロディの数々を、「伝統と創造:スーパー狂言」では過去に上演した狂言の装束や舞台衣装を鑑賞しました。グラフィックデザイナー、美術家などマルチな横尾忠則氏の才能を堪能することが出来ました。
  次に訪れたのは『神戸文学館』です。もとは、明治37年(1904)に原田の森に建てられた関西学院の赤レンガ造りのブランチ・メモリアル・チャペルです。関西学院が発祥の地、原田の森から上ヶ原に移転後もこの地で様々な役割を担い、平成18年(2006)に「神戸文学館」として生まれ変わりました。ここでは、明治以降の神戸にゆかりのある文学者を、時代ごとのテーマに沿って紹介。神戸に生まれ、神戸を愛し、神戸を描いた作家たちの作品を自由に読むことが出来ます。神戸出身の詩人、港町のモダニズムを代表する文学者の竹中郁の企画展「モダニズムの原風景 竹中 郁と原田の森」を開催中でした。
  最後に訪れたのは、王子動物園の園内にある『旧ハンター住宅』です。神戸市中央区北野町3丁目にあったものを、昭和38年に現在地に移築したもので、現存する神戸の異人館の中では最大級です。壁はモルタル櫛目引きのモルタル、コロネード(列柱式)ベランダ、その張り出しの上には三角形のペジメント(切妻)、棟飾りや唐草模様の装飾、全体の色調もベースのモスグリーンに白い窓枠や装飾、お洒落で明るいイメージです。
  室内は、1階は、床のタイルが素敵な玄関ホール、書斎、食堂、応接室など、それらの出口の上にはブロークン・ペジメントと呼ばれる額縁、大理石のマントルピース、チークの床材、ブロンズのシャンデリアなど、豪華な面影がしのばれます。階段の踊り場の窓には、美しい色模様のステンドグラスが使われています。明治の当時に思いを寄せ、その暮らしを想像する楽しみに浸ることが出来ました。
  帰りには「王子動物園」のジャイアントパンダの部屋へ。暑さのせいか、ごろっと背を向けていたので、対面は出来ずに至極残念でありました。
文/鈴木重三



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