
|
濠川沿いの紫陽花 |

|
濠川沿いからの「月桂冠大倉記念館」 |

|
十石舟 |

|
長建寺 |

|
月桂冠大倉記念館 |

|
伏見夢百衆 |

|
寺田屋 |

|
「月桂冠大倉記念館」前で記念撮影 |
|
 |
今回は、日本三大酒処の京都・伏見界隈を訪れました。伏見の酒造りは、1594年、豊臣秀吉が伏見城を築いたころから始まりました。酒造りが盛んになると、伏見の川には酒やその原料となる米などを運ぶ輸送船が行き交います。十石舟や三十石船が運航する濠川は宇治川へと流れ、淀川に通じるため多くの船が行き交い、船着き場として賑わったと言います。
中書島駅で集合し、伏見観光協会のボランティアガイドのお二人が出迎えてくれました。二班に分かれてご案内いただきました。中書島駅から北に向かい、十石舟が運航する濠川沿いを歩いていきます。川岸にたくさんのアジサイが咲いています。酒蔵を眺めながら歩いていると、十石舟にも出会いました。
濠川沿いの朱塗りの唐風山門が特徴的な長建寺につきました。本尊は弁財天で、島の弁天さんと親しまれています。弁天堂の横に湧き出ているのが「閼伽水」で、伏見の水特有のまろやかな味を味わいました。
長建寺から「伏見夢百衆」に立ち寄り、月桂冠大倉記念館前で説明を受けました。月桂冠大倉記念館は、日本有数の日本酒の産地となった京都・伏見の歴史と、月桂冠の酒造技術について深く知ることができる博物館です。月桂冠発祥地に建つ酒蔵を改装して造られた、古来より伝わる日本の酒造りの情緒あふれる空間が再現されています。
坂本龍馬ゆかりの寺田屋に立ち寄りました。寺田屋は伏見の船宿で、幕末の英雄・坂本龍馬が襲撃された場であり、悲劇の事件として名高い「寺田屋騒動」の舞台となったところです。寺田屋は鳥羽伏見の戦に罹災し、焼失し、現在の建物はその後再建されたものです。旧宅があった場所には、龍馬像や薩摩藩九烈士の石碑が立っていました。幕末の京都の動乱に思いをはせました。
川沿いに戻ります。橋の上から、伏見みなと公園に立つ龍馬と妻のお龍の銅像が見えました。龍馬とお龍はここから三十石船に乗り、日本初と言われる新婚旅行に出発したとされています。
西岸寺、ある時山崎の油商人が門前で転び、油をほとんど流してしまい、災難とあきらめ、残りの油を地蔵さんにかけて供養したところ商売繁盛し、大金持ちになったと言われています。境内には芭蕉の句碑もありました。
伏見は、日本初の電気鉄道である京都電気鉄道(伏見線)が開業した場所であり、市電発祥の地として知られています。明治28年(1895年)に、京都市下京区から伏見町油掛までの約6kmの路線が疏水利用発電により開通しました。駿河屋本店角に、電気鉄道事業発祥の地を示す石碑が建てられていました。
伏見には、「黄桜」「月桂冠」「宝酒造」をはじめ20以上の酒蔵があります。キザクラカッパカントリーで休憩。月桂冠大倉記念館前で記念撮影をして解散しました。昔ながらの酒蔵が立ち並ぶ風情ある街を、幕末に想いを寄せて散策しました。伏見について新たな発見があり、いろいろなことを学んだ一日でした。
ボランティアガイドのお二人、ありがとうございました。お疲れ様でした。 |
 |
文/新井律子
|
|