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イタリアの世界遺産「アマルフィ」は急峻な海岸に面して築かれた都市で、中世にはアマルフィ公国として自立し、強盛を誇った海洋国家でした。周囲を断崖絶壁の海岸に囲まれ、小湾の奥に位置する小規模な浜に作られた港から、断崖上に向かって形成されている街です。 今回訪れるのは、斜面に家々が立ち並ぶ独自の美しい景観が「日本のアマルフィ」と称される、港町・雑賀崎です。万葉の時代から景勝地として知られ、日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」を構成しています。
万葉集には「紀伊国の 雑賀の浦に出で見れば 海人の燈火 波の間に見ゆ」と歌われています。 斜面に家々が密集した独特な景観になったのは、一説には、大切な船の様子を家から見守るためであったとも言われています。古くからの狭い路地と階段が、迷路のように複雑に張り巡らされています。集落に足を踏み入れると、家々の軒先には洗い場があり、かつて使われた井戸など、どこか懐かしい漁村の生活を感じることができます。かつての雑賀崎漁師は、九州・五島列島や房総半島など各地の海を自由に駆け巡りました。嵐のなか江戸へみかんを運んだ紀伊国屋文左衛門も、その航海術を参考にしたと言われています。 港では水揚げされたばかりの魚が直接販売され、集落にはおしゃれなカフェもあり、また紀伊水道に沈む夕日を眺めることのできる展望広場もあります。雑賀崎が誇る夕日や目の前に広がる紀伊水道、遠くは淡路島や四国まで見渡せる大パノラマを堪能できます。和歌浦湾を周遊するクルーズもあり、地上から、海の上から、雑賀崎を体感できます。 令和3年には、在大阪イタリア総領事と和歌山市長、地域の子供たちにより、友好の証として旧雑賀崎小学校跡地の丘で、「アマルフィ」の特産物であるレモンの木の植樹等が行われ、『レモンの丘』と名付けられ、今ではレモンの香る「レモンの丘公園」として親しまれています。
※事前の学習は… 和歌山市観光協会 公式HP:https://www.wakayamakanko.com/
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