季刊誌「住む。」をお読みになられた方々のご感想

吉村康雄さんへのオマージュである「終の棲家」モデル(建設地:大阪・島本)が、
季刊誌「住む。」70(夏)号に掲載されました。それをお読みになられた方々の感想です。


「住む。」の感想

最近、白いデザイナーハウスや片流れ屋根の家を良く見かけます。
私も、お気に入りの椅子、お気に入りの絵の掛かった真っ白な漆喰の壁に憧れ、建物のディテールや素材などあれこれ迷っています。
でも住まいは単なる箱ではなく、そこに住む家族がいて近隣との関わりを持ちながら育っていく場だと思います。住まいが人に与える影響は大きいと思います。
私の家も約100年経過する建物ですが、深い出の屋根があり、庭に面してある北と南の縁側の掃き出し窓を開けると、風が通り抜け、何ともいえない穏やかな気持ちになります。
「住む。」はそこに住む家族がどんな風に暮らし、育っていくかを取り上げた貴重な雑誌だと思います。そこに住む人は、皆さん良い表情をされています。
これから住まいを建てられる方も、見た目の格好良さだけでなく、住み良い今後の暮らし方を考えて、是非、家造りの参考にしてほしい本です。

SS会員/一級建築士 設計事務所主宰 A氏 60代



「住む。」は頁構成・写真・コピー共によくできていると思います。
中嶋氏のカメラワークは、とても素晴らしく、これからの仕事も期待できると感じました。
奥付の「編集にあたって」を拝見して感服しました。「のびやかに暮らす大屋根の下。」の記事と併せて読めば、若い家族がこれからの暮らし方を考える良い機会になるのではないでしょうか。

SS会員/暮らし方研究会代表 T氏 70代



のびやかに暮らす大屋根の下 を読んで

この度暮らし方研究会の津島代表理事様からこの本に島本町の家が紹介されることをお聞きして楽しみにしておりました。
この山本邸は氏が一番手掛けたかった物件と思います。幼い頃から父上の家造りに対する並々ならぬ情熱を見て育ってきた佑子さんには家造り精神が育っており自分の家に託す思いはどの人にも負けないくらい強かったと思います。その点で住宅設計では百戦錬磨の実績をお持ちの新井律子先生も遣り甲斐がお有りだったと思います。
杉の無垢材を構造材内装材に使用しシックハウス等どこ吹く風の天然素材で室内環境を造り外観は矩勾配の鋭くも大きな面の赤い鋼板で包みこみ温かさを感じさせ、角地にランドマークとして毅然と存在感を示していると思います。
この建物が山本様ご夫婦の教育者精神から山本公園と近隣の子育て世代のご家族の憩いの場として提供されているとお聞きして私の予想もしなかった新築住宅の使用方があるのだと思いました。
これもご夫婦の心の広さがなければあり得ないことですし感服しました。
私は建築士であり多くの建物の施工管理を経験してきました。個人注文住宅も建てさせていただきました。建築物は敷地確保に始まり度重なる設計の打ち合わせ、そして建設会社の決定迄随分時間がかかります。それから地鎮祭をして工事の安全と成功を祈願してやっと工事が始まります。優良業者さんに請け負ってもらうので安心ですが、現場では基礎工事に始まり上棟そして屋根葺き内外装工事設備工事と大勢の職種の職人さんがそれぞれの技能を発揮して完成に向かって力を尽くして進めます。完成品は美しく喜んで戴くのは当たり前ですが、この当たり前に到着するまで、この山本邸の様に柔らかいテクスチャーの杉材は誰かの些細な不注意があればすぐ傷が入ってしまいます。この傷をつけないように現場管理には最新の注意を払います。
お引渡しの後は施主様が施工者の気持ちを大事に受け取って使っていただけます。新築時は新品でないといけません。生まれたての子供はみな無傷です。それからあとは子供もわんぱく時代には怪我もします。
家はご家族の生活と共に年を取ります。柱等の傷も成長の良い思い出に代わってきます。余り神経質になって暮らすのも大変ですが、いい成長の思い出が残る家になってほしいと思います。杉の柱も床も壁も第二の人生を山本邸で生きています。そして遠い将来工事に携わった人たちの心がいい思い出になって甦ってほしいと思います。
最後になりましたが、この度の記載記事は建築の紹介と施主様の生活の様子がうまく収録されていて素晴らしい記念誌になると思いました。竣工時セミナーで見学させて戴いた時に比べ庭の生垣と子達の成長が印象的でした。

S会員/一級建築士 元工務店役員 M氏 70代



「のびやかに暮らす大屋根の下。」のタイトルに子供たちのはにかんだような笑顔、
ほかにも多くの可愛い笑顔が掲載されている。これだけでもう間違いないと思える。
「おうち」を描いてと頼むと、私の子供頃にもきっとこんな家を絵にするんだろな。
誰もが一度は憧れる理想の家と暮らしが、そこにあるのが判る気がする。
素晴らしい「おうち」と「くらし」の紹介、とても良かったです。

SS会員/元新聞社系広告代理店勤務 S氏 60代



ページを捲った瞬間から温かい空気を感じる“終の棲家”の不思議な魅力に惹きつけられるのは私だけではないと思います。
懐かしさと温かさで心身共に高揚致します。
30代でこの愛あふれるお家にお住まいになられます山本ファミリーは、なんと羨ましい事でしょう
我が家に育まれ地域に愛され素的な環境での子育てがどれ程恵まれている事かと人事ながら心から拍手致します。
木の持つ不思議な力強さと温かさは幼い頃の育ちゆく過程でいかに大切だったのかは大人になって感じる事がたくさんあります。
“終の棲家”に感謝申し上げます。

飲食店店主 MM氏 60代



住む。を拝読して———
どんな家に住むかということどんな家に育つかということは
どんなひとが育ちどんな世界になっていくかということだと思います
住処は未来の巣箱です
住むを読んでいると人を育む時間や手を感じ心豊かな人が育っていくことを思いました。
ひとりでも多くの人によい住む。が見つかりますように願います。

書店店主 H氏 40代
(『ぼくは「住む。」は好きな雑誌のひとつです、売れる売れないではなくバックナンバーは置くようにしてます…』と、店主のHさんは話す)



拝啓
 先日は雑誌『住む』をお送りいただきありがとうございました。大阪・島本町の山本邸の記事を拝見して、懐かく思い出しました。山本邸を見学会の時と実際に生活を始められてから住宅自体が変わっている様子を見ると感慨深いものがあります。住まわれるご家族の皆さまが影響を及ぼし、家を成長させている様子が垣間見られました。
 雑誌『住む』を通して、住宅の建て主の想いと設計者と建築業者とのコミュニケーションの大切さがいかに大事かということを改めて思いました。
家の建て主の想いを設計者がいかに形として表現するかということがいかに重要であるかがわかりました。
素人である建て主の想いを設計で具現化して、なおかつ合理的であり美的であるように具体化することは大変であると思います。
 私の造園の仕事でも同じことが言えると思います。前記で感じた事柄が、自分の造園の仕事において十分になされているか、反省するきっかけになりました。
 今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
                                       敬具

S会員/造園事務所代表 E氏 70代



『SUMU』70を手に取り
私の人生の先輩から渡された一冊の本。なんだ、住宅雑誌かと思いながらも有難く頂戴した。仕事柄、業界としては関係しているので勉強になるかもとの思いもあり読ませてもらった。勿論、手渡された理由は先輩の建築された自信作が掲載された事からではあったので、その掲載ページからの拝読だったが、作り手の想いや、生活されている方の考え方、生き方が手に取るように伝わる気持ちのいい内容だと思った。先輩の家づくりの柱とも言える『終の棲家』をあらためて考えさせられた。
また、初めに仕事柄と記しているが、私の仕事というのは、住宅資材のメーカーで、日頃はお客様には、より、機能的で、性能にたけた商材を提案させて頂いている。
勿論、そこに共感していただき採用を頂いているのだが、ともすれば、そこには、住まい手とか作り手とか、その後の生活とまでは思い及ばない場面もおおい。しかしこの本から、住宅とは、地域や歴史、自然、そして住民の調和を保てる基盤となるものなのだという事が、また、それを実現する為に色んな工夫や知恵、そして努力があるものなのだと感じ、非常に興味深い時を持てた。
先輩、また、同じ思いを持つ仲間を確認できましたね。
また、住宅を考える方がこの本に出合えますよう。

SS会員/住宅部材メーカー勤務 I氏 50代



鈴虫やコオロギ、虫たちのオーケストラを聞きながら眠りにつく季節となりました。
先日は「住む」70号に、素敵な文章や写真を載せていただき、有り難うございました。「これが本当に我が家のことだろうか…」と、少し不思議な感覚で拝読しました。
3人の子どもたちは、今日も、庭木越しに、いつものご近所さんから声をかけてもらい、のびやかに暮らしています。
家造りには、考えることがたくさんありました。土地探し、家のテーマ、間取り、予算立て、これらは、家族にとって大切なことばかりでした。家族になったばかりの未熟な私たちにとって、時には大きなプレッシャーとなり立ちはだかりました。
今回、ご縁があり「住む」に載せていただいて、家造りに取り組んで良かったと確信しました。家造りには、家族という視点から、さらに広く地域のコミュニティ、さらには社会、さらに世界を考えることに繋がるのだということを、あらためて感じることができたからです。
想像もできないほどの幸せを与えてくれる夫さん、そして子どもたち。生まれた瞬間から、抱えきれないほどの幸せを与えてくれる父と母。家族がいつも笑っていられるように、地域の方々と談笑し、時に助けてもらいながら、走り回る毎日です。
将来、子どもたちが、家を巣立つ時には、この「住む」を手渡します。そして、いつでも戻ってこられるように、大きな赤い屋根を守っていきます。
本当にありがとうございました。

大阪府立特別支援学校 教員 YY氏 40代



雑誌「住む。」を拝読して。
雑誌「住む。」に紹介される住宅の建築に携わる方々、住み手の方々の、住宅やライフスタイルへのこだわりはそれぞれ異なるものの、周辺環境との調和を何より大切に、その土地に根っこを生やして生きていく覚悟を持ちながら、自然に寄り添い、おおらかに暮らされている様子に、深く感動しました。
都心部や郊外にマンションが乱立される昨今の様子に違和感を覚えつつ、私自身も「人気の住宅都市」と呼ばれる街の、利便性の高い駅近マンションを購入して、主人と3歳の娘の3人で暮らしています。
効率主義が、職場のみならず家庭でも根付き、時間は節約されるべきものとなる傾向にある中、てまひまを掛けて暮らすことへの憧れは抱きながらも、その都市化された時間の流れにすっかり流されてしまっていることに、改めて目を向けさせられました。もう少し肩の力を抜いて、日々の生活を楽しむことも大切ですね。
「家は愛着をこめて手をかけると応えてくれる。」編集後記の言葉ですが、育児もまたそうです。それはとても骨の折れることの繰返しですが、かけがえのないものであり、てまひまを掛けたからこそ将来が楽しみでもあります。
子供達の未来のために取り組まなければならない課題は沢山ありますが、自然との調和を大切にした都市計画や建築は、その中でも最も大きな課題であると再認識いたしました。
古くからの智恵と最先端の技術を上手く融合させ、この国のこれからがより良くなりますように。
これからも、興味深く楽しい連載コラムを織り交ぜながら、真面目な雑誌作りを続けてくださることをお願いいたします。

外資系商社勤務 Y氏 40代



私の住む町で大きな屋根のお家が地域のシンボルとなっているようです。
六月に「住む」という雑誌に掲載され、一度拝見にと思いながらも、暑さには勝てず今だに拝見できていません。
無垢材をふんだんに使い、子供たちが自由に遊び、地域の集いの場ともなり、今どきめずらしい光景でしょう。
無垢材にこだわった住宅はとてもうらやましいものです。
私自身、田舎の昔ながらの家で育ち、今となってはなつかしさもあり、とても愛着があります。
残念ながら今は空家となり、すたれていくばかりで寂しいものです。

主婦 O氏 60代
(Oさんの田舎は、島根県です)



赤い屋根に、落書きコーナー、トップライト、木の匂いに包まれた空間…どれも私が幼い頃から思い描いていた“憧れの家”そのものだ。理想全てが詰まっている。これからこの家と共に健やかにすごすであろう子供たちが羨ましくてたまらない。
一度山本家にお邪魔させてもらったことがあるのだが、踏み入れた瞬間からどこか懐かしいような、まるで自分の家であるかのような気持ちになった。違和感などなく、心が安らいだ。きっとこの家が人に馴染んでいるからだろう。
私もいつかこのような家に大切な人と住めたらいいなあ。

大阪府立高等学校 学生 K氏 高校3年
(KさんはYYさんの姪です)


※S会員はサポート会員(事業所)、SS会員は研究会設立当初からのサポート会員、
 表記なしは一般生活者及び先輩会員。
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